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ガンホー,「RO」でRMTアカウント45件を停止,846件を凍結


   ラグナロク RMT ガンホー・オンライン・エンターテイメント(以下,ガンホー)は本日(12月1日),MMORPG「ラグナロクオンライン」において,「国内の主だったRMT業者および関与しているGungHo-ID」に対し,45件の永久アカウント停止および846件の一時凍結(さらなる調査のための暫定的処置)という措置を講じたことを,作品公式サイトの告知ページで明らかにした。

  告知内容によれば,調査の対象は,のべ7850キャラクター,結果として凍結したゲーム内通貨は約2637億Zenyにのぼる。RMT業者と目されるアカウントと,倉庫キャラクターなどそれに関連したアカウント/キャラクター,さらにはそれらとの間でアイテムの売買をしたと目されるアカウント/キャラクターが対象になっており,措置にいたるまでの調査には「ゲーム外における調査」(ガンホー 広報)も含まれているという。RMTという行為の性格上,ゲーム内データの監視だけでは必ずしも確たる証拠が浮上しないだけに,重要な談話といえよう。なお,永久アカウント停止と一時凍結,それぞれの内訳は下に示すとおりである。

 以下,告知内容より引用

  適用措置:

  永久アカウント停止 GungHo-ID(45件)

  内  訳:

  アトラクションID(46件)

  キャラクター数(612キャラクター)

  凍結Zeny(約1,064億Zeny)

  適用措置:

  アカウント一時凍結 GungHo-ID(846件)

  内  訳:

  アトラクションID(1,451件)

  キャラクター数(7,238キャラクター)

  凍結Zeny(約1,572億Zeny)

  告知全文を逐一引用することはしないが,ラグナロクオンライン運営チームの言葉として,RMTが「ゲーム内でのアイテムやモンスター独占行為などによるプレイヤー間のトラブルを誘発や不正ツールなどの不正行為の温床となるだけではなく、ゲーム内に形成されている市場経済や秩序に悪影響を及ぼ」(以下,カギカッコ内は原文ママ)すこと,ひいては「ゲーム外においても詐欺行為やアカウントハッキング(不正アクセス 禁止法違反)など現実社会での犯罪行為に結びつく可能性がある」と表現され,ガンホーのRMTに対する全般的見解が述べられている点は,注目に値しよう。

  RO RMT告知ではまた「運営チームでは、ラグナロクオンラインのみならず、弊社が提供する全てのオンラインゲームにおいて、ユーザー様間でのゲームデータの有償取引は利用約款によって禁止しており、いかなる理由においても許可できるものではなく、サービス開始より現在に至るまで、その姿勢に変わりはありません。」と,ガンホーがゲームサービスを行うに当たっての公的スタンスが再度強調されている。

  さらにプレイヤーに向けて,「ユーザー様のひとりひとりがRMTを利用しないことで、RMTを目的としたゲームの利用者が減少し、その結果ゲーム内から RMTを排除することができます。」と,対決姿勢を鮮明にした呼びかけが行われている点は,従来にも増して積極的な姿勢と評価できるだろう。

  2006年10月16日のインタビューで,開発担当の廣瀬氏が語った取り組みの結実と目される今回の措置。以前からお伝えしている“社員(当時)の不正アクセス”で不正に流出したゲーム内通貨が約 6000億Zenyとされており,これへの対策が1か月あたり数百億Zeny前後に留まっていたことと比べても,今回は相当に大がかりな取り締まりだったことが分かる。

  いよいよゲーム内インフレと,その大きな原因であるRMTへの対策に,本腰を入れ始めたらしいガンホー。とはいえRMTという大問題への対策には,もとより広汎な取り組みが不可欠である。例えば時限チケットとインターネットカフェをフルに活用して,神出鬼没のゴールドファーミングを繰り広げる業者に,今後どのように対抗していくのか。取り組みの一層の深化に,ぜひ注目していきたいところだRMT

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